皆さん、こんにちは。
今回は、ご自身のサービス(仕事)の提供価値を少し変えようとか、シフトチェンジの仕方について悩む方に読んでいただけたら幸いです。
今回は、キットカットが小さくなったことが何故プチ炎上になったのか?
こんな話題を題材にハニカムモデルでブランド構造を考察しつつ、教訓として何か考えるきっかけになったらと思っています。
結論としては、求められる期待にマッチしない変化は信頼を損ねてしまう。ブランド毀損にも繋がるということが言えそうです。
キットカットとは?
ご存じの方も多いかと思いますが、ネスレが作っているチョコレートスナックです。
「Have a Break Have a KitKat」でお馴染みで世界中で愛されるブランドです。
1回は食べたことがあるという方の方が多いのではないでしょうか?
そもそもキットカット小さくなった問題とは?
2020年10月頃のリニューアルだったと思います。
「おいしさそのまま砂糖ー10%!」とTVCMにも当たった記憶があります。
「へー。白砂糖って中毒性あるし、糖質の問題もあるし、世の中のニーズなんかな」と、その時は思っていました。しかも、ファミリーパックは1枚増えたと。ふむふむ。
しかし、後々それがサイズダウンを伴ったリニューアルだったことが分かりました。(下の写真はSNSに上がっていたものを引用)
食べ慣れていると、結構インパクトありました。どれくらいインパクトがあったかというと、10年ぶりに食べた【カントリーマーム】の小ささくらい衝撃でした。
「小さっ!」と心で叫んでしまいます。
マイナス面としては、1個単位で見るとサイズダウン+それが価格据え置き。
プラス面は、ファミリーパックの入数が1個追加。
量減らした代わりに数は増やしたからお客さんにとってはポジティブになったというのがメーカーの考えでしょう。(しかも砂糖ー10%で健康にもいいでしょ?)
ただ消費者からすると「それ、ただ量減ったから砂糖減っただけやろ」と思ってしまいます。実は、どこを母数と見て砂糖ー10%なのかホームページでも語られていません。
キットカットに求められるものとは?(ハニカムモデルで考察)
これは個人的な見解で作ったハニカムモデルになりますが、【キットカット】は商品としてはシンプルなのですが、ブランドの果たす役割としてはとても素敵な内容です。
実は、あの「パキッ」と折ったり、割ったり、かじる音というのが、疲れた自分を休息の時間に切り替えてくれるスイッチのような役割を果たしています。
そして、軽快なウェハースの食感で脳を刺激してまた活力を与えてくれるような仕様になっています。
何で理由付きでも小さくなるという選択肢は不評だったのか?
僕が考える理由は3点です。
- 実は絶妙なサイズ感だったが小さくなってかじる所作が失われた
- 小さくした理由と紐づく砂糖ー10%減がお客の意見と遠回しにお客のせいにした
- そもそも休息に「甘さ」は不可欠。そこは引き算するポイントではなかった
1つ目は、休息へのスイッチや疲労・ストレスの発散に繋がる「かじる」とう所作がサイズダウンすることによって人によっては失われたのではないかということです。
つまりキットカットの良さを知らぬ間に自ら消した可能性があるということ。
2つ目は、感情的な話になりますが、「小さくなったのはお客様の要望」と言われても「言ったお客はどいつやねん!」と感情の矛先が見当たらなくなってしまったこと。
3つ目は、そもそも「Have a Break」と言ってるクセに休憩に欲しい甘さ(砂糖)を抜くとは何事だと、基本の利用シーンと手段(砂糖を減らすという言い分)のミスマッチがあったと考えられます。
<まとめ>この問題から得る学び
簡単に言うと商品に期待されるものを見極めきれなかったことが要因と考えます。
今回、話をややこしくしたのは、「お客さんからの要望があって砂糖ー10%にした結果」というメッセージに取られたことです。これはネスレとしては、ちゃんと調査もやってのステップがあったと思います。
教訓としては、サービス提供側がいかに自分の都合のいい理由で調査設計や調査結果を切り取ってユーザーを理解したつもりになってしまうかということです。
大手のビッグブランドを抱えるメーカーでもこんな地雷を踏んでしまう訳で、100%うまくいくマーケティングもありません。
ただやっぱり、自分たちのお客さんと楽しんでもらっている価値というのは、色眼鏡なしで真摯に向き合って整理しとかないと危ないですね。
以上、情報として何か考えたりするきっかけになったら嬉しいです。
今日はこのへんで。どうもありがとうございました!
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