【実践編】電通ハニカムモデルでウタマロ石鹸のブランド構造解説

ハニカム

皆さん、こんにちは。

・事業や商品、サービスの構造を体系化したい
・戦略を立てるため、何を残して、何をしないのか指針が欲しい
・自分の関わるブランドがどんな風に思われているのか理解したい

このように思われた方に最適なフレームワークの一つが『電通ハニカムモデル』です。

僕は、大手メーカー商品企画・マーケティングのキャリアが2012年からあります。実際このハニカムモデルと出会ったのは、食品メーカーに転籍してからです。

このハニカムモデルの理解ができるようになった後は、企業活動、商品、サービスの展開している戦略が良く理解できるようになりました。

この記事では、『電通ハニカムモデル』をどのようにして使うのか【ウタマロ石けん】を事例にして解説させていただきます。

この記事を読んでいただければ、『電通ハニカムモデル』がどのようにして企業、商品、サービス総じて”ブランド”をどのようにして整理するのかご理解いただけると思います。是非最後まで読んでみてください。

今回は実践編と題していますが、この『電通ハニカムモデル』よくできたフレームワークだなーっと思う一方、イマイチ使い方だったり、自分のケースに当てはめるときの考え方が難しかったりします。

なので、ここで身の回りにある商品やサービスをあくまで個人的な見解ですが、考察してみるので、『慣れ』の場として見て参考にしていただけたら嬉しいです。

【ウタマロ石けん】のハニカムモデル

お子さんのいるご家庭では、お世話になっている方も多いのではないでしょうか?

【ウタマロ石けん】を今回のテーマとして解説していきたいと思います。

【ウタマロ石けん】を題材にしたのは、たまたま家の中で目に入ったのでやってみました。構造としては以下の図のように考えてみました。

①シンボル(symbol)

ここには、その商品・サービスが何を見て、聞いて、感じて想起できるか?ということを落とし込んでいきます。

【ウタマロ石けん】は淡い緑と白のパッケージの石鹸状のものであれば、パッと「あ、これウタマロだ」と気付くことができそうなので、シンボルは淡い緑色と白色のパッケージ(の石鹸)となります。

これは商品の顔と言える部分なので、ここでその商品(ブランド)にない、もしくは突拍子もないことをすると失敗してしまうことになるので、商品の派生には注意が必要ですね。

②そのブランドの信頼の源泉(base of authority)

このあたりから難しくなるのがハニカムモデルの難点ですね。

このパートの要点は、その商品が必ず約束してくれると信じていること。

ここは次に説明する機能価値と混同しがちなのですが、ここは他にも事例の記事を最後尾にリンクを貼るのでインプットを増やしてみてください。

ちなみに【ウタマロ石けん】が必ず約束してくれること(base of authority)は塗って手洗いしたところをどんなにガンコな汚れでも白くキレイにしてくれる。

ここが【ウタマロ石けん】といえば!というとこだと思います。

①と②を合わせて『This is~』とまとめることができるようになります。

なので、今回は【ウタマロ石けん】とは、淡い緑色と白色のパッケージで塗って手洗いをしたところをどんなにガンコな汚れでも白くキレイにしてくれる石鹸。

こんな風に商品の自己紹介ができるようになります。

③機能価値(functional benefit)

ここは簡単に言うと、その商品の特徴です。

  1. 手肌に優しい配合
  2. 廃油を原料に使い環境にも優しい
  3. 緑色で汚れをマーキングできる
  4. 失う白さがあるため蛍光増白剤配合

このへんが経験上、そして商品のホームページからも分かる特徴になります。

このような特徴はただそうであるだけではなく、次の情緒価値と紐づいていくことでユーザーにとってかけがえのないことが何なのかが明らかになってきます。

④情緒価値(emotional benefit)

③の機能価値で明らかになった商品の特徴がユーザーをどのような気持ちにさせているか?

どのような気持ちに繋がっているか?を紐解いていくパートになります。

あくまでパッと思いついた参考例になりますが、以下のように考えます。

  1. 自分の肌にも環境にも気持ちよく洗うことができる
  2. 自分で汚れを落としきる充実感
  3. いつまでも新品のような気持ちよさを味わえる

大体、機能価値と対になることが多いです。多いのですが、今回のケースのように包括されるのであくまで原則は対になるという考え方でOKです。

ここまで来ると何となく【ウタマロ石けん】がウタマロである理由や、どんな風にして替えの効かない存在になってきているかというのが分かってきたのではないでしょうか?

⑤顧客イメージ(ideal customer image)

ご存じな方はペルソナと言った方がイメージが沸きやすいかもしれません。

要は、どんなお客さんが使っているかの代表格(イメージ)を具現化するパートです。

今回はあくまで僕から見たイメージだけで書いています。ここは今後の商品(ブランド)運営に大きく関わる部分ですので、ご自身に当てはめるときは、よくよく消費者を観察することをおススメします。

【ウタマロ石けん】は、わざわざ汚れたところを白くキレイにするために手洗いもしているというシーンを思い浮かべました。

このことから、「家族の身だしなみを清潔にちゃんと整えて、気持ちよく生活を送って欲しいと想う家族想いの母親」という人物をイメージしてみました。

⑥この商品が人だったら。。(personality)

とてもメルヘンな感じがするのですが、結構実際のマーケティングでは大事です。

どのようにお客さんに接していたいのか?どのように思われたいのか?

こういった部分が商品を人格化したときに表層化していきます。

あくまで僕のイメージですが、【ウタマロ石けん】は商品の自己紹介や機能価値、情緒価値も鑑みて、キーワードとして、「優しい」「適格」「必ず仕事をする(白くする)プロ」それでいていつも困ったときのためにお家で佇んでいるという印象がありました。

なので、『困ったときにいつも丁寧に的確なサポートと仕事をしてくれる人当たりのいい優しく爽やかなクリーニング屋さん』という人格をイメージしてみました。

⑦コアバリュー(core value)

今までのステップを通して、【ウタマロ石けん】がユーザーにもたらす真の価値を一言で言うと何なのか?というパートです。

とても難しいです。割と物性よりになる場合もありますし、シンプルに一言で言える場合もあります。

今回は【ウタマロ石けん】の真髄は『新品の白さで清々しく晴れやかや気持ちにしてくれる』というところにあるんじゃないかなと思い、一旦こんな風にセットしてみました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

少しでもイメージが沸いたら嬉しいですし、ご自身のお仕事やテーマに合わせて考えるきっかけになったら幸いです。

こんな風にまとめてみると、『常識を洗い流す』というブランドメッセージは結構秀逸だと感心させられたりします。

今回は【ウタマロ石けん】を考察してみました。

この考え方は逆算をしたり、応用も効くので、ブログ内の『ハニカムモデル』の記事もまたご確認いただいて参考にしていただけると嬉しいです。

以上、情報が役に立ったり、考えるきっかけになったら嬉しいです。

このへんで終わります。どうもありがとうございました!

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