【商品企画の進め方】新規事業・モノ起点で考える場合のヒント2選

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皆さん、こんにちは。

今日はメーカーやモノづくりに携わる方でどうしてもモノよりの発想に会社やご自身が企画を進めてしまう場合のヒントになればと思います。

この記事を読んでいただければ、モノ起点の発想もOK。ただマインドセットを変えるだけで見える景色が変わってくることが分かると思います。

昨今ネットの普及もあり、色んな人が最新のマーケティング手法を学べるようになりました。

モノづくりをするメーカーでは旧来のモノ思考、モノの改善というのは否定的な意見で語られています。

しかし、僕はモノ起点でもいいと思うのです

個人的に思う理由は1つです。商品企画・マーケティングの世界は色んなフレームワークや手法がある言わば公式のたくさんある物理の問題を解く感覚に近いと思っているからです。

公式を当てはめるタイミングに最適なものもありますが、同時並行で使うのもOKです。

つまり考え方のマインドセットさえしっかりしていれば、モノ起点の考えも問題ないと考えています。

なぜモノ思考が否定されがちか?

僕は80年代生まれなので、日本の高度経済成長の時期を知りません。

ただ推測するにこの時代はモノに飢えていた時代だっと思います。欲しくても金銭的に手が届かない。納期的に生産が追い付かない、変える場所にいない等など。

この頃は生まれてくる新しいサービス(車や電話)などを少しずつQCD(品質・コスト・デリバリー)を改善していくことによって皆が豊かになる時代だったのだと推察しています。

しかし、現代は違います。その逆です。

モノやサービスに溢れ、どれも「大体いいんじゃないですか?」といった平易なレベルのものになりがちです。

つまり、多少品質が良くなったりすることだけで、ヒトの心が満たされ生活が豊かになるようなことがなくなったのでモノ起点の発想というのは否定されがちなのだと思います。

モノ起点で考えるためのマインドセット

話をモノ起点でもOKという件に戻します。

単純にモノをいじるだけの発想はNGだと思いますが、以下のことがマインドセットとして意識できると見える景色が変わってきます。

  1. まずすぐやる。(プロトタイプを早く作る)
  2. 起源(origin)を知って、Originalを作る

まずすぐやる。(プロトタイプを早く作る)

スピード感だけの話ではありません。

「まずすぐやる。プロトタイプを早く作る」とは、カタチに早くして自分や周りの人が使ってみることでどんな価値が得られるのか?ということが分かるからです。

モノ起点でもウンウン商品のアイディアをモノをベースに唸って考えていてもしょうがないということです。

使うのはあくまで「ヒト」なので、誰かが早く試せる機会を作るというだけでも価値があります。

起源(origin)を知って、Originalを作る

こっちの方が大事だと思っています。

携わる商品やサービス、素材でもいいです。その起源を遡る。要は歴史を紐解いてみるということです。

このOriginを見つけるという思考は現代において色んな機能を持った商品や、本来の意味を失った商品があり、それを見直すのにとても便利な思考法です。

これは以下で事例を紹介します。

Origin(起源)を辿る例

コーラの例

今日まさしく同僚と話をしていて面白かったのがコーラです。

皆さんコーラはコカ・コーラやペプシなど清涼飲料水でシュワッと、スカッとするために利用されることがほとんどではないでしょうか?

コカ・コーラの起源は以下のようです。

薬剤師であったジョン・ペンバートン氏は、1880年ごろ、「奇跡の植物」として注目を集めていた「コカ」を使い、ワインにコカの成分を溶かし込んだ飲み物を開発しました。「コカ」とはつまり「コカイン」のことで、コカの葉から抽出したコカインの成分が微量含まれていました。アルコールとコカインが組み合わさることで、うつ状態を改善し、活力を与える薬として人気商品となりました。

ちなみにペプシコーラの起源は以下のようです。

ペプシコーラも薬として販売されていました。発明したのはキャレブ・ブラッドハム氏で、この方も薬剤師でした。主にコーラナッツ、バニラビーンズ等を原材料にした消化不良の治療薬として考案され、当初は“Brad’s Drink”(ブラッドの飲み物)と呼ばれたそうです。のちに、消化酵素のペプシンを含んでいることに由来して「ペプシコーラ」という商品名になりました。

(引用:ビズサプリ 意外にも、昔コーラは“薬”だった?!

いずれも健康飲料としてのルーツがあることが分かりました。元々はそれで世間に広まったわけですから、元の起源に戻って現代人に合わせたモノ発想は大いに役に立ちそうです。

洗濯の例

国によるかもしれませんが、日本をベースに考えてみます。

昔話だとおばあさんが川で洗濯をしていたことが語り継がれています。

恐らく本当でしょう。洗濯物を持ち出して、手で洗って、濡れて重くなった衣類を持って帰って干す。かなりの重労働、半日仕事だったのではないでしょうか?

この時の洗濯の意味合いを考えると、洗剤もないでしょうし、白くするというよりは匂いを消すことや汚れを落とすといったことが見えてきそうです。

時代を進めて昭和。

『となりのトトロ』の描写でも井戸で洗濯板を使って洗濯をするシーンがあります。

(出典:スタジオジブリ)

川には行かなくてもよくなりましたが、洗濯板でゴシゴシ。足で押し洗い。重労働であることには変わりなさそうです。

冷たい水で洗うといった肌への刺激はある一方。人力や洗剤も天然に近いものが使われていそうなので衣服や肌には優しいといったプラスの面もありそうです。

こういった風にOriginを遡り、事象を分解していくことによって新しい側面が見え、ビジネスのチャンスを見つけるきっかけになります。

まとめ

商品企画をモノ起点で考えることも問題ないことを解説しました。

ただし、2つのマインドセット。

  1. まずすぐやる。(プロトタイプを早く作る)
  2. 起源(origin)を知って、Originalを作る

この点は頭の隅に入れておくということが条件かと思います。

今日の話で特に「起源(Origin)を知って、Originalを作る」という概念は石川善樹さんという方の考え方を参考にしています。

本も数冊出版されていて、読みやすい本ばかりなので興味があれば一読してみてください。

以上、何か情報が役に立ったり、考えるきっかけになったら嬉しいです。

今日はこのへんで。どうもありがとうございました!

 

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