皆さん、こんにちは。
このブログでは、商品企画やブランドマーケティングに関して、気付きになればよいなと発信しています。
さて、今回はアイロボット社の【ルンバ】についてです。
何故ロボット掃除機を購入するとき大体の人が【ルンバ】を購入の選択肢に入れるのか?その本質について考察していきたいと思います。
結論
掃除の最終形態は掃除からの解放であり、【ルンバ】が“人間の代わりに働き、人間を自由にする”という思想のもとで作られているからです。それが大きなニーズと合致しているというのも大きな要因ですね。
このへんは、別の記事で書いているのでこちらも参考にしていただきたいのですが、掃除機のニーズには「自由ニーズ(掃除から解放されたい、ラクにしたい)」というニーズがあると考えています。
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もう一点補足をすると、今はロボット掃除機の最大のニーズがこの「自由ニーズ」であると考えます。そこをきっちりとハイスコアでブランド資産として形成できている【ルンバ】が優先的に購入の選択肢に入ってくることは必然だと思います。
【ルンバ】が人間を掃除から自由にしてくれる理由
ひとくくりに性能と言ってしまうと分かりにくいのですが、どういう性能を追求することが人間を掃除から自由にする(自由ニーズ)ことを満たせるを念頭に置きながら【ルンバ】が開発されているからに尽きると思います。
例えで言うと、最近の自動車業界。車にコンピューターを搭載するといった考えから、コンピューターに車を装填するといった、従来の自動車メーカーの発想とテスラやアップルといったコンピューター先導で自動車に成るといった考えの違いです。
【ルンバ】を開発したアイロボットは“人間の代わりに働き、人間を自由にする”そのためのロボットを開発しているため、そもそも人間の代わりに働くことを前提に開発されます。掃除をするためには開発されないというのがポイントと考えます。
ハニカム機能価値と人間の動作の関係
個人的に考えてみたハニカムが以下のとおりです。(ハニカムの細かい解説は過去記事へ)
僕が考える【ルンバ】が人間の代わりをやろうという発想で機能を拡張しているのは、以下の点です。(一部はロボット掃除機の基本機能になってきたので割愛しています)
- 掃除する部屋の範囲を確認
- 部屋を隅から順番に掃除
- 障害物を避け、軽い段差は超える
- 掃除する場所によって入念に(カーペットとか)
- <おまけ>掃除する周期を考える(週末はしないとか)
- <おまけ>掃除したいときに声をかけてお願いする
若干おまけもくっついてきてますが、「人間を自由にする」=「人間を掃除から自由にする」といった、人間がやっている基本的な掃除動作をロボットにトレースしてしていく。
そうすることでユーザーが本質的に抱いている「自由ニーズ」→「掃除から解放されたい!」ということを解決しているから支持されるのだと思います。
他のメーカーは、何が違うか?
単機能、低価格のロボット掃除機は一旦置いておきますが、パナソニックの【ルーロ】、ダイソンのロボット掃除機、昔から引っ張ってくるとシャープの【ココロボ】、などが競合としてありました。
パナソニックの【ルーロ】は、最新機種で『最大2.5㎝段差を乗り越える』ことを訴求しています。売り文句としては、あまり本質的なニーズに直結していると考えにくいですが、考えようによっては徹底的にキレイにする「清潔」ニーズにややかかってくるか?
ダイソンは吸引力が持続するといった独自の訴求点を持っていますが、「清潔」にしたいというニーズとしては、手にまだ勝る信頼が勝ち取れていないので、これからの性能とコミュニケーションの仕方は課題としてありそうです。
シャープはコミュニケーションとしてのロボットを目指していたため、掃除機としてのニーズにうまく合致していなかったため苦戦していたのではないかと考えます。
まとめ
やはりロボット掃除機としては、掃除をラクにしたい・解放されたいという「自由」ニーズが一番大きく本質的であると考えます。
その点【ルンバ】は人間の代わりをロボットにさせるというアプローチで、人間の掃除をコピーすることを方向として持っているため、ニーズに沿った開発や顧客とのコミュニケーションが進んでいるのだと思います。
以上、何か身の周りの商品・サービスの見方について考えるきっかけになったら嬉しいです。
どうもありがとうございました!
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