【アイロボット】Rootとは?【秀逸な施策である3つの理由】

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皆さん、こんにちは。

今回はロボット掃除機の代名詞とも言える、ルンバ(Roomba)で有名な『iRobot(以下、アイロボット)』からリリースされた【Root】という商品について紹介させてもらいます。

【Root】とは、アイロボット社が作った『プログラミングが学べる小さなルンバ』です。

家電Watchのニュース:“小さなルンバ”でプログラミングを学べる、アイロボット「Root」

この【Root】、アイロボットの理念に沿った秀逸な施策・商品だったのでその理由についてお話をさせてください。

【Root】が施策として秀逸だった3つの理由

  1. 企業理念を根底にした施策だったこと
  2. その施策が自社のためだけではなく社会の役に立つこと
  3. 最終的に自社の理想とする社会を引き寄せるから

アイロボットの理念に根差した思想を体現していったときに、自分の会社の利益のためではなく社会貢献の実現を目指しているが、最後はそれがアイロボットの理想とする目指したい社会をたぐり寄せる。そんな良いループを生み出そうとしていると思います。

アイロボットの理念(会社概要)

アイロボットの会社概要の採用情報にその一文があります。

“Empower people to do more”というミッションの元、トップクラスの研究者や技術者、エンジニアを抱え、人間の代わりに働き、人間を自由にする、そんな実用的なロボットを生み出し続けています。

引用にマーク加工してしまったのですが、ここがポイントだと思います。アイロボットは「人間の代わりに働き、人間を自由にする」そんな理想というか理念を掲げています。

それが、ロボット掃除機のルンバ、ロボットふき掃除機のブラーバなどの展開に繋がっています。

なぜアイロボットが【Root】をリリースしたのか?

それでは、なぜ「人間の代わりに働き、人間を自由にする」という理念を抱いているアイロボットがわざわざ人間がプログラミングという手間(不自由)をさせてロボット掃除機を動かすという選択を増やしたのか?

ここは、彼らが語るもう一つ大きなトピックスである『STEM』を絡めて考察していきます。

『STEM』とはScience(科学)Technology(技術)Engineering(エンジニアリング)Mathmatics(数学)の頭文字からとった教育プログラムのことです。ざっくり言うと「この4つの教育要素はこれからの社会を生き抜くためには大事なものですよ」のセット用語ですね。

この『STEM』、特にTechnology(技術)Engineering(エンジニアリング)はロボットやプログラミングなどの要素も含まれています。

つまり、アイロボットの考え方を想像すると順番としてはこんな感じですね。

  1. 「人間の代わりに働き、人間を自由にする」そのためのロボットを作るでー!
  2. 「いや待てよ。まだそんなに自分たちと同じ思想持ってロボット作れるような人間少ないで?」
  3. 「そしたら、そんなエンジニアが育つ環境を強くして、エンジニア自体を増やそう!」
  4. 「いいね。そもそもエンジニアが増えてロボットを作ってくれたら、人間の代わりをして自由な世の中に繋がるな!」

ちょっとアホっぽく、そしてかなりラフに言ってしまうとこんなことが考えられたのだと思います。(本当はもっと頭がいい人がもっとちゃんと考えて、ここまで到達してますが、ごめんなさい)

なぜ最終的にアイロボットが得をするのか?

上記で既に出してしまいましたが、アイロボットの目的はそもそも「人間の代わりに働き、人間を自由にする」です。つまり、そんな世の中を実現することが彼らのミッションなので、そもそも【Root】で学んだ人たちがアイロボットでロボットを作って欲しいと思っていない。ロボットを作れる人を増やして、人間を自由に近づけることは十分アイロボットにとって価値のあることだということです。

まとめ

そうは言っても、人間を自由にしてくれるロボット掃除機=ルンバというブランド資産と【Root】の販売、そしてルンバの見込み客の開拓でアイロボットはWIN。【Root】を購入して、プログラミングを楽しく学べて掃除もできてお客さんもWIN。『STEM』の一環としてプログラミングを学んだ人間が人間を自由にするという社会貢献に繋がって世の中的にもWIN

近江の商人の三方良しがここで成立すると。自分の会社の理念に沿いつつ、自社ブランドの利益やブランド価値を高め、買ったお客さんもその後の世の中もアイロボットの理想に近づける。めちゃくちゃ秀逸かつ、大がかり、そして長期スパン、だけども壮大なエコシステムを築こうとしていて感心しました。

自分の今の仕事と比較すると、まだまだスケールの小ささや、視座の高さの至らなさがあったなと。逆を言うとこんな考え方のフレームを自分の業界や会社に持ち込むことで新しいサービスが生まれそうで面白いですね。

という訳で、今回はここまでです。自身の商品やサービス、お仕事について何か考えるきっかけになったら嬉しいです。それでは、また。どうもありがとうございました!

 

 

 

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