不二家【ミルキー】のハンドソープ起点のマーケティングを考察

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皆さん、こんにちは。

今回は不二家の【ミルキー】のマーケティング戦略について考察していきます。

ふと立ち寄ったドラッグストアに陳列されている商品が気になったのが理由です。それが【ミルキー】ハンドソープ、ボディーソープです。

いずれも不二家が販売者ではなく、あくまでブランド貸しのような形態を取っているようです。

ここに至った背景と不二家【ミルキー】のマーケティングの思惑について考察していきたいと思います。

結論としては、まだ結果読み切れませんがが、ドラッグストアの導入が進み定着すれば吉。ブランド露出が増えるだけならば並。ソープのクオリティ次第では凶。といった感じだと思います。

ミルキーとは

「ミルキーはママの味~♪」や『ペコちゃん』でお馴染みのミルク味のソフトキャンディーです。

乳化剤しか表示としては添加物はなく、ママの味と言うだけありとても自然な作りにこだわった商品だと思います。

何故、ハンドソープやボディソープにブランド貸しをしたのか?

理由は簡単にですが、1点。コロナ禍以降に力を入れるとすればあと2点挙げられると考えています。

  1. ドラッグストアが出店ペース右上がりのチャネルだから
  2. コロナ禍になり、食品をドラッグストアで購入する機会が増えたから
  3. 逆に不二家の本業の一翼がコロナ禍で不調だから

①は、シンプルに市場としてドラッグストアという販売チャネルが成長し続けていたチャネルだからです。(確か2020年あたりに店舗数はちょっと頭打ち感があったと認識していますが)

以下は、売上規模ですが年ごとの推移になります。

(参照元:https://gyokai-search.com/3-drag.htm

伸びてる業界にリソースを傾けるのはマーケティングとして定石だと思います。

②は、2020年からの傾向ですが、ドラッグストアでの食品の買い物が増えているからです。

(参照元・図引用:https://news.yahoo.co.jp/byline/ikedaeri/20201203-00196161/

食品の購入が伸びているドラッグストアに【ミルキー】を置くことができれば、食品を購入する買い物客との接点を持ちやすくなり、購入に至ること確率も上がりそうです。

③は、不二家本業の一翼を担う「外食」関係の産業がコロナ禍のマイナス影響を受けています。

(引用:不二家2020年12月期第三四半期決算短信

特にレストラン事業の不振が大きく、不二家としてはどこかで何とかカバーしたい状況だと思います。

不二家【ミルキー】の狙いたいシナリオ

上記で挙げた3点のポイントから考察すると、再びドラッグストアで露出を強くしていたことのシナリオとしてはこうと考えます。

  • コロナ禍で受けたダメージを何とか挽回したい
  • →市場が現状大きくなっているところに配荷(お店に置く)を増やしたい
  • →ドラッグが伸びているが【ミルキー】を置くきっかけがない
  • →ミルクとも親和性のあるソープ関連の商品をきっかけにドラッグと商談して【ミルキー】を導入してもらいたい
  • →結果【ミルキー】の導入に至らなくてもソープが陳列されたり、話題になれば露出も増えて宣伝効果としてOK。
  • →露出の結果【ミルキー】を最近買っていないユーザーが再購入に行動を移してくれれば、ありがたい。
  • →【ミルキー】買ってくれなくても、ソープの販売で多少ロイヤリティも入ってくるので、完全な損ではない。

これくらいで構えているのではないでしょうか。

実際、僕が訪れたお店には【ミルキー】自体は置いていなかったので、そこのチェーンでは導入自体は失敗に至っているかもしれませんが、【ミルキー】の露出自体には貢献していました。

まとめ

ソープ商品はまだ試せていないのですが、このソープが特別品質が悪すぎることがない限り不二家はあまり損しない保険をかけまくった施策と言えそうです。

つまり、どう転んでも不二家【ミルキー】に悪いことは起こりにくい。

発売自体は2020年4月みたいなので、コロナ禍とは関係なく商品化は進められていたと考えます。

ここを起点にドラッグへの売上を強化できれば不二家の菓子事業としては成功と思いますが、IR情報をみる限りそこまでうまくいっていないかもしれないですね。

マーケティングミックスとしては、面白いアプローチですが、こういった施策は企画側とセールス側が一枚岩で動けないと成果がでにくいですね。

以上、何か情報が参考になったり、考えるきっかけになったら嬉しいです。

今日はこのへんで。どうもありがとうございました!

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