皆さん、こんにちは。
・やることが限定されている家電にブランドもないんじゃない?
・オシャレ家電にたまに名前を付いてるよね
ご自身の使っている家電のブランド名をパッと言えますか?なかなか出て来ず、こんな風に思われることの方が多いかもしれません。
僕は、電機メーカーと食品メーカー合わせてですが、8年ほどのキャリアがあります。電機メーカーから食品メーカーという異業種に飛び込んだことで視野が広がり「もっとこんなことできたなー」と思うところがいくつかあります。
この記事では、これから商品企画・マーケターを目指す皆さんへ僕が若手のときに考えが深まっていなかったことで「しくじり」をした内容について紹介します。
この記事を読んでいただければ、僕の失敗したことを避ける、もしくはもっと深く考えながらブランド構築をしてマーケティングをする手助けになると思います。是非最後まで読んでみてください。
①真に顧客理解が進んでいなかった
実例を出すと、僕はタテ型洗濯乾燥機というジャンルを担当していました。ここで新型を作るということで幸いにもプロジェクトを任せてもらいました。
この型は写真の通り、四角いガラストップタイプは今でも洗濯機業界の主流となり結果としては成功を収めることができました。
ただ、これを作るとき視野が狭すぎました。
自社の洗濯機を使ってくれている人が何が良いと思って使ってくれているのか?
対話(インタビュー)とインサイト理解が圧倒的に足りていませんでした。
要するにヒト起点のモノづくりの土台を作りきれていないまま開発を進めてしまったことがマーケティングとしての失敗の一つです。
②機能と情緒の価値をうまく整理できていなかった
ヒト起点のおmのづくりにも繋がってきます。
当時の僕は自社の機能特徴がお客さんの何を解決しているか全く理解していなかったです。
どういうことかと言いますと、洗濯槽に穴のない「穴なし槽」という独自技術を採用していましたが、これがお客さんにとって「節水・清潔」などというワードでした紐付けられていませんでした。
例えば、
あくまで一例ですが、こんな思考まで行き届いていなかったので、どうしても機能面の改良を見がちでした。
機能価値・情緒価値の関係については下記のハニカムモデルについて書いた記事を書いています。
③他社のとポジショニングがうまく理解できていなかった
これも前章との因果です。
結局、お客さんにとっての自社の機能・情緒的な価値も理解が足らなかったので、同じ視座で見たときに他社がどういう位置づけで見られているか理解できていませんでした。
漠然と『日立』は「嵐」をつかったコミュニケーションでイメージがいい。
『パナソニック』は「ナショナル」時代から根強いファンがいてブランド力が高い。
なぜ、他社は顧客から支持されるのか?
ここの深堀りが圧倒的に足らず、自分たちのポジションを多面的に理解できていませんでした。
売上による順位の差。ここにしか目が向けられていなかった。今では恥ずかしさすら覚える考えの浅さでした。
④営業の意見を聞きすぎた
結局これも因果です。ただ、現場の声は大事なのでこれ自体が悪いわけではありません!
商品企画担当として、お客さんの理解・自社の強み・他社の強み、ここをキチンと理解できていませんでした。
結果、現場でどうバイヤーに説明したい、店頭で話しやすいネタ、ここをロジカルに良いのか悪いのか?
判断ができなかったため、結局は営業の言いたいこと全部乗せみたいな商品紹介になってしまいました。
当時はうまく説明ができない自分に物凄くもどかしい気持ちを抱いたのを今でも覚えています。
「そんなことのためにコイツを作ったんじゃない!」
こうならないために、貴方には説明できる知識と行動を身に着けていただきたいです。
⑤リソースを分配するという戦略理解が足らなかった
全てはヒト思考、顧客理解が足らなかったという点に尽きます。
ここの理解を構造的に理解できていなかったので、戦略を立てて戦術を練る。こんなステップを踏むことができなかったのです。
有限の「人・モノ・金」のコストをうまくリソース配分できなかったので『どこを中心に顧客にメッセージをしていくべきか?』ここが曖昧でした。
プロモーションなどの戦術にうまく落とし込むことは不十分だったのだと感じています。
幸い『勘』のようなものは良かったので、商品のリニューアルは売上的には成功でした。高評価なのか型自体も5年以上経った今も変わっていません。
まとめ
僕の「しくじり」話ばかりでお恥ずかしいですが、できていないことだらけでした。
しかし、これを読んでいただいた皆さんの行動は変えられると思っています。
それが日本のモノづくり、マーケティング、ブランディングを数ミリでも前進させるものと信じています。
以上、情報が役に立ったり、参考になったら嬉しいです。
今日はこのへんで。どうもありがとうございました。
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