皆さん、こんにちは。
ブランディングをしていくうえでターゲットを以下のように考えていないでしょうか?
・ラグジュアリー、ノーマル
・単身世帯、家族世帯
このようなターゲティングではモノやサービスに溢れた現代では指標が広すぎて顧客が自分ごと化できるようなブランドターゲティングにはなりません。
僕は、大手メーカー商品企画・マーケティングのキャリアが2012年からあります。家電メーカーと食品メーカーを経験しています。違う業界を経験したからこそブランドターゲティングの重要性については身を持って体験しています。
この記事では、なぜブランディングにターゲット設定が必要なのか?
また、何をもってターゲットを設定と言うのか?どのように活用するのかについて簡単に説明させていただきます。
この記事を読んでいただければ、ブランドのターゲット設定についてより詳しく分かり、今後の商品づくりやサービスづくりのブラッシュアップに役立つヒントが得られます。是非最後まで読んでみてください。
なぜブランドにターゲット設定が必要なのか?
モノやサービスに溢れ、顧客の価値観の多様さによりフィットする必要があるからです。
価格帯や世帯人数、世帯収入だけのターゲットセグメンテーションはモノが足らなかった時代の設定と考えた方が良いです。
作れば売れた時代は、顧客を世帯人数、収入など属性と呼ばれる切り方でセグメントのみで販売しても簡単にモノやサービスは売ることができました。
現代はどうでしょうか?
モノやサービスは需要を上回る供給があります。品質のレベルも上がりました。どの商品、サービスを使っても「大体いいんじゃないですか」と言えてしまう時代です。
裏を返せば、商品やサービスをブランド化し、利用してもらいたいユーザーを的確にターゲティングして購入する必然を作る必要が出てきました。
何をすればターゲット設定ができるのか?
それでは属性ではなく、どんな基準でターゲット設定をすればいいのでしょうか?
3つのステップでアプローチするのがオススメです。
②ニーズセグメント
③ペルソナ設定
①STP分析
STP分析とは、セグメンテーション(市場細分化)、ターゲティング(狙う市場の決定)、ポジショニング(自社の立ち位置の明確化)の3つの英単語の頭文字をとって名付けられた分析法です。
マーケティング論で知られるフィリップ・コトラーが提唱したフレームワークで、業種や商材などを問わず活用することができます。
最初のS(セグメンテーション)で世帯、性年代などの属性の細分化のフェーズもあります。
一度この属性によるターゲット設定を本稿では否定的な立場を取りましたが、あくまでSTP分析のみでブランドのターゲットをするのは情報が不足しているという意味合いでした。
STP分析のみについては別サイトの方が詳しく書かれているので以下参照ください。
②ニーズセグメント
顧客は何かの欲求に基づいて商品やサービスを購入し、利用しています。
この欲求(ニーズ)を洗い出し、区別したものをニーズセグメントと呼びます。
ニーズ自体は顕在化したもので認識します。ただ明確に数値化することは一部のマーケティングリサーチ会社のシステム以外は難しいです。
業界ごとにニーズの種類や数も異なりますので、どんな生活者がいるのか?ここを徹底的に想像を膨らませる必要があります。
このニーズが仮説でも分類できるとブランドが狙うターゲットと進むべき道をより明確に設定することができます。
ニーズセグメントの事例については過去記事で書いているので、よければコチラを参照ください。
③ペルソナ設定
ペルソナとは、ブランドを利用するであろう架空のユーザー像を設定することです。
STP分析とニーズセグメントを通して得られた情報から、架空のユーザーを一人だけ想像してみます。
・年齢
・家族構成
・生活スタイル
・大事にしていること
・日々の生活で嬉しいこと(ゲイン)
・日々の生活で嫌だと思っていること(ペイン)
・接触媒体(TV、スマホ、ラジオなど)
できるだけ、ユーザーの人となりが詳しく分かるように情報を埋めていきましょう。
一つ注意点としては、架空のユーザーですが、理想のユーザーにならないように気を付けましょう。
できれば、既にヘビーユーザーなどブランドと密接な関係にあるn1の個人を想像する方が具体的になります。
ブランドのターゲティングしてからどうするのか?
STP・ニーズ・ペルソナまで掘り下げてターゲットの設定ができて始めて効率的かつ有効なマーケティング施策ができるようになります。
・パッケージデザイン
・ブランドメッセージ
・店頭販促やWEBなど顧客との接触媒体のカスタマイズ
ターゲットを目掛けてマーケティングミックスとして上記のような施策を一貫して行うことによって、より強固なブランドイメージを顧客の心の中に定着させていきます。
まとめ
ブランドは顧客の心の中に醸成されていきます。
ターゲットを絞り込んでいくことは顧客を狭くするような印象を受けますが、効果としてはその逆に働きます。
ターゲット設定をより明確にしていくことで、深く顧客の心の中に残るブランド体験を提供することが可能になります。
このブランド体験を伴うマーケティング施策は設定したターゲットに近しい人達を巻き込む波及効果も期待できます。
以上、情報が役に立ったり、考えるきっかけになったら嬉しいです。
今日はこのへんで。どうもありがとうございました!
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