【いいモノが売れるとは限らない】職人気質のモノづくりが繁栄しない理由

マーケティング

皆さん、こんにちは。

・自分はお客さんにとって最高の商品を作っている
・いいものを作っているのだから問題ない
・取引先やお客さんが気付いていないだけ

モノづくりに携わるメーカーにいると少なからずこういった職人気質の考えの方と一緒にお仕事をすることがあります。

実際にいいものを作ってくれるのですが、マーケティングの観点からするとこれはイケてない発想になります。

僕は、大手メーカー商品企画・マーケティングのキャリアが2012年からあります。今もこのような考えを持っている開発パートナーがいたら全力でその考えを軌道修正するように促しています。

この記事では、モノづくりにおいて”いいもの”と”売れるもの”の違いを明らかにして何故職人気質なモノづくりがとして起業をする場合の不安を吐露しておこうと思います。

この記事を読んでいただければ、商品やサービスを展開するうえでのマインドセットが少し変わると思います。是非最後まで読んでみてください。

”いいもの”と”売れるもの”の違い

同じ商品、サービスでも同じ価格で良質なものが支持されて然るべきと思うでしょうか?

実はこれは我々の暮らす世間一般では通用しません。

理由は大きく3つだと考えています。

・我々の生活にモノが必要以上に溢れているから
・顧客の片付けたい用事を済ませられるかがポイントだから
・お客さんが支持するものが良いものだから

”勝てば官軍、負ければ賊軍”という考えは市場でも同じです。

良いものが売れるモノなのではなく、お客さんにとっては売れているものが良いものです。

大体どの商品も一定のレベルをクリアしている現代では選択肢がとても多いです。

つまりお客さんの満たしたい欲求をクリアできるモノはいくらでもあるのです。

その中でも売れているもの(正確には売れて然るべき理解を促しているもの)が良いものです。

例えで言うと「マクドナルド」が最高においしいハンバーガーショップでしょうか?

「キットカット」が最高においしいチョコレート菓子でしょうか?

両方とも厳密に言えば「NO」のはずです。でも、彼らのブランドはお客さんにとっては業界で最高に支持されていて良い商品です。

お客さんの認識と作り手の想いにはギャップがある

前章の例でも分かるように、メーカー側とお客さんの認識にはズレがあります。

メーカー側がいくら良いものを作っている、もっと言うと開発担当者がいくら良いものを作ったからと言ってもお客さんには関係がありません。

満たされているお客さんには完璧に仕上げた商品でも必要十分に満たされる商品が他にあればそちらで問題がないからです。

伝わっていないのはやっていないのと同じ

これは、開発だけではなく、マーケティング、小売店、全体の問題です。

いくら良い商品を作ってもそれを伝える施策や売り場に努力をしなければ、お客さんには伝わりません。

つまり、お客さんに伝わらない訴求はやっていないのと等しいのです。

もしお客さんに気付いてもらいたいイメージが伝わるほど商品力が十分でなかった場合、それは開発側の力不足ということになります。

お客さんの認識と行動変容を起こせ

自社や自分の担当の商品を優先的にお客さんから選んでもらいたいのであれば、まずブランドとして「どう思われたいのか?」が必要だと考えます。

そのブランドイメージとお客さんの意識に乖離があるのであれば、そこを変える手立てが必要です。

この意識の変容を起こすことで初めて行動変容を起こすことができます。

人間、頭で直感的、無意識にでも頭で考えて行動をするので、まずは認識からだという訳です。

まとめ

いいモノを作っている、会社の意向に沿った考えのモノを作っているから問題ない。

この考えは現代においては通用しないことを説明させていただきました。

簡単に結論を言うと”良いものが売れるモノなのではなく、お客さんにとっては売れているものが良いもの”というのが現代のルールです。

お客さんにどのように思われたいのか?

それをするためにはどんな商品づくりとマーケティングをすべきなのか?

ここが問われ続けています。

以上、情報が役に立ったり、考えるきっかけになったら嬉しいです。

今日はこのへんで。どうもありがとうございました!

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